一般社団法人つくば認知症・ Will
遺言
遺言書のメリットとデメリットPros & cons
メリット
- 最も手軽でコストを抑え自分の最終意思を表現することができる
- 公正証書遺言であれば、紛失や偽造の心配がない
デメリット
- 生前の財産管理や認知症対策には向かない
- 本人他界後に承継先の配偶者の他界や子の他界に備える対応が難しい
例：本人に後妻と前妻との間の子がおり、本人の相続では後妻に相続させたいが、後妻がなくなった場合には前妻の子に相続させたい - 公正証書遺言以外は内容の不備で無効になったり想いが実現されない可能性がある
- 何回でも書き直すことができる。新しい日付の遺言書が有効となる
作成するのであれば公正証書遺言がおすすめです。自筆証書遺言は、相続発生後に裁判所での検認手続きが必要です。また検認手続きを経ても金融機関では相続人全員の実印と印鑑証明書の添付を結局要求されるケースが多いようです。法務局での自筆証書遺言書保管制度は、公証人や司法書士弁護士等の専門家の目を通さずに作成されるため内容の不備で無効なものが保管されてしまうリスクがあります。法務局は内容のチェックはしてくれません。
遺言執行者の選任もしましょう
またご他界後の相続手続きを円滑にするためには、遺言執行者も遺言の中で選任しておくことをおすすめします。特に遺産の規模が大きい場合には、相続手続きが複雑になる可能性や、また遺言で不利な相続となる相続人がいる場合、手続きに協力しないことで、相続が先に進まないという事態も予想されます。 遺言執行者を選任しておけば、協力しない相続人に代わって遺言執行者が単独で必要な手続きをできるので、上記のようなトラブルを防止することにつながります。ご注意頂きたいことは、特に遺産の規模が大きい場合には、相続に詳しくない方が遺言執行者に就任してしまうとかえって手続きがスムーズに運ばない事態も考えられます。その場合には弁護士や司法書士等の専門家に依頼することをおすすめします。
一般社団法人つくば認知症・相続対策財産管理センター
